ミッシングけもリンク
アプリ版が5:5。
漫画版が3:7で。
アニメ版が7:3かな。
…ん、やあ。
私は作家のタイリクオオカミ。
ちょっと話に付き合ってくれないか。
冒頭で挙げた各公式作品とその比率。
これは私が考える、その作品における『動物由来の要素』と『けものフレンズという物語由来の要素』の比率なんだ。
アプリ版はけものフレンズプロジェクト初作品という事もあり、そのバランスは完璧と言ってもいい。
未回収の伏線がある事だけがとても残念ではあるけれど、本当に素晴らしいんだよ。
見た事が無いというヒトは、youtubeやニコニコ動画にストーリーの動画があるから、是非観て欲しいね。
漫画版は、動物由来の要素を控え目にした代わりに、アニマルガール達とジャパリパークのスタッフ達(主に飼育員の菜々)の、ほのぼのとした触れ合いを描いた作品で、動物園として機能していた在りし日のジャパリパークの様子を楽しめるんだ。
こちらも読んだ事が無いというヒトは、是非読んでみて欲しい。フライ先生が描くキャラクター達はとても可愛らしくて、個性も強烈で面白いんだ。
そして、アニメ版。
けものフレンズが持つユニークな世界観や設定を匂わせておく程度にした代わりに、各キャラクター達に性格や言動だけでなく、元になった動物達の行動や習性を絡めた動きをさせたりすることで、これまでにない斬新な個性を与える事に成功しているよ。
シンプルで共感を得られやすいストーリーも、そういった面に合っていたんだろうね。
…本題に入ろうか。
ここ『ジャパリパーク管理センター』のヒト達が作っている小説『ミッシングけもリンク』。
この作品におけるその比率はなんと、0:10だそうだ。
本文担当のヒトは、私達が動物だった頃の事にはあまり詳しくないみたいだね。
中途半端に拾い上げた知識を使うくらいなら、いっそその要素を切り離そうっていう魂胆かな。
思い切った事をするね。
彼らがこの作品を通して伝えたいものは、『けものフレンズ』という物語そのものが持つ面白さ。
その一点に集約されているみたいだ。
実際に作中では、公式では語られていない各作品間の繋がりだとか、様々な設定の抜け穴だとかを、彼らなりの考えで埋めているんだ。
正に『ミッシングけもリンク』だね。
もう既に何作品かが公開されているみたいだけど…実はこのシリーズは、何処から読み始めても楽しめて、尚且つその作品だけでは説明されない要素が散りばめられているんだ。
だから、まだ読んだ事が無いというキミが、私が活躍している『ろっじにて』や『まもりたい/うばわれた たいせつなもの』から読み始めても大丈夫、という事さ。
やっぱりヒトは面白い事をするね…参考になるよ。
読む為に必要な前知識は、アニメ版以外に一切無いよ。
アプリ版や漫画版に関する解説は、作品中で最低限されているから安心さ。
それでも、アプリ版や漫画版をちゃんと知っていたら、細かな描写にニヤリと出来るんじゃないかな。
…おや、本文担当のヒトから何かを渡されたよ。
…ふむふむ。
どうやらそろそろ新作を公開出来るみたいだ。
これを機に、キミの気になった作品から読み始めてみるのはどうだろう?
勿論、近いうち公開される新作から読み始めても大丈夫さ。
ミッシングけもリンクを読むキミが、笑ったり、驚いたり、泣いたり…そんな良い顔を見せてくれるのを想像したら、私も創作魂に火が付いてきたよ。
今日のお話はここまでだよ。
付き合ってくれてありがとう。
そうそう、シリーズポータルはここさ。
読み終えたら、感想をつけてあげるといい。
私もアミメキリンに漫画の感想をいっぱい聞かされるのが、凄く嬉しいんだ。
(https://touch.pixiv.net/series.php?id=899487)
本文担当のヒトが渡してくれた、新作の表紙絵のコンセプトをここだけに載せておくよ。